あなたの肝臓はフォアグラ状態?

foie gras肝臓は血液からアルコールやその他の毒素を浄化し、消化に使用する胆汁を生成したり、重要なタンパク質を製造するなど体内で重要な働きをしていますね。でも私たちは肝臓の高度な機能が永遠に続くと思って大きな負担をかけてしまっているのが、現状です。必要以上に食べ過ぎて、自分で自分のフォアグラを作っていませんか? フォアグラは、鴨やガチョウの肝臓から作られたフランスの珍味です。 トウモロコシの餌を栄養チューブで与える 強制給餌(ガヴァージ)という方法で肥育させます。クッキー、マフィン、チップス、ドーナッツなどのジャンクな糖質の多い食事をし続けていると、本質的にあなた自身の肝臓もフォアグラになってしまうのです。ここで注意していただきたいのは、脂質でなく炭水化物がより多くの脂肪を生成しまうのです。 

フォアグラ、つまり脂肪肝は先進国の慢性肝疾患の最も一般的な原因と言われ、米国の成人7000万人(人口の30%)に影響を及ぼしています。そして2030年までには米国人口の50%が罹患すると予想されています。日本の肝疾患の人数は平成29年度で厚生労働省の統計によると249千人 となっています。そしてその中でもお酒を飲まないのに発症する非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)が年々増加しています 

ここで面白い実験のお話しをしますね。太りすぎのボランティアの人たちに、通常の食事の消費に加えて、毎日1,000カロリーの甘いスナックを与えました。1,000カロリーというと驚きますが、2袋のキャンディー、ジュースが1杯、そして缶のコカ・コーラが2本でした。(読者の中には似たような食事をしている方がいるかもしれませんね?)そして3週間後、体重はわずか2%しか増加しませんでしたが、肝臓の脂肪は27%も過剰に増加しちゃったんです! 

疾患でも現実は肥満のひとだけでなく、普通の体重の人にも非アルコール性脂肪肝疾患が発生しているのです非肥満NAFLDの有病率は世界中で最大30%と推定されており、NAFLDから非アルコール性脂肪肝炎(NASH) への進行および肝硬変のリスクがあるのす。 ではなぜ平均体重の人がNAFLDになるのでしょうか? それは内臓脂肪なんです。内臓脂肪の方が皮下脂肪より健康に悪影響を及ぼし、また減らすのも難いのです。内臓脂肪が多いということはメタボになりやすいので、NAAFLDにも発展してしまうということですね。 

体重が多い少ないにかかわらず、NAFLDは食事療法と生活習慣の改善により治すことが可能です。しかし、その多くの患者さんは非アルコール性脂肪肝疾患を真剣にとらえず、改善しようという心構えができていない人が多いように見られます。最終的に肝硬変となって障害者のような生活をしていかなかったとしても、肝臓の働きが弱ってしまうとホルモンバランスの崩れ、神経障害、また自己免疫疾患などという別の病気になってしまい、原因がわからず病院を転々とする可能性が大いにあるのです。なので是非食事を生活習慣を改善し、定期的に肝臓のクレンジングをしてください。元気に働いてくれる肝臓を保つことが将来の幸せに欠かせないということを忘れないでください。 

参考文献:
https://academic.oup.com/ajcn/article/96/4/727/4576835
https://www.sciencedaily.com/releases/2011/04/110402163427.htm
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18627003
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28481662
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/hepr.121
https://www.ajmc.com/newsroom/study-links-severity-of-psoriasis-nonalcoholic-fatty-liver-disease
https://www.ajmc.com/newsroom/study-links-severity-of-psoriasis-nonalcoholic-fatty-liver-disease
https://www.fattyliverfoundation.org/psoriasis 

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