喘息とアレルギーについて以前にもお話し、読者の方の中にもこの病状で悩まれている方も少なくないと思います。今回喘息についてお話したいと思ったのは喘息を軽くみないで欲しいとお伝えしたいからなんです。喘息から始まりそのほかのもっと深刻な疾患になっていくことがあります。その1つに好酸球性多発血管炎性肉芽腫症( eosinophilic granulomatosis with polyangiitis:EGPA)というのがあります。従来チャーグ・ストラウス症候群(Churg Strauss syndrome:CSS)と呼ばれてきた血管炎症候群で好酸球として知られる多数の白血球の存在を特徴とするまれな自己免疫疾患です。炎症は臓器や組織への血流を制限し、ひいては損傷を引き起こす可能性があり、早期治療しなければ、病気は致命的とも言われています。
EGPAはまれな病気と見られていますが、私が知っている若い女性が最近診断されました。 いくつかの医療ウェブサイトでは、EGPAはおそらくより頻繁に発生していて、過少診断またはコルチコステロイド治療による所見の隠蔽のために喘息と考えられているため過少報告されていると述べています。通常、EGPA患者はおとなになってから喘息とアレルギー性鼻炎の症状が発生し、何年かその症状に悩まされています。また喘息やアレルギーの家族歴のない人に起こると言われています。
ここでEGPA患者がどのような症状から発展していったのかご自分の症状と比べられるように共有したいと思います。
ジェニファーさん
「子供の頃、私は結構健康だったと思います。 時折胃の寄生虫や呼吸器の感染症、そしていくつかの季節性のアレルギーを持っていましたが、深刻なものはなく、大きな病気や入院もありませんでした。それが30代で、私は喘息と持続的な咳を発症しました。そして、私のアレルギーは酷くなり、一年中息苦しさに悩まされました。私の喘息の医者は私にあらゆるタイプの吸入器、鼻腔用スプレー、抗ヒスタミン薬、そして市販されているうっ血除去薬を与えてくれましたが、どれもそれほど役に立たなかったので、つきあっていくしかないと諦めていました。」
リンさん
「約2年間、乾咳で気分が悪くなったり喘息を感じたりした後、発疹や水疱がいっぱいできました。皮膚生検は決定的なものではなかったのですが、非常に高い好酸球が検査結果にでました。そして4回目の入院え、専門家チームは頭を合わせてEGPAであると診断したのです。」</sp
デニースさん
「私の病気の経過は血管炎の段階になる何十年も前から始まっていました。軽度のアレルゲン誘発性喘息、鼻炎、副鼻腔炎、鼻ポリープ、鼻の痛みが完全に治らない、そして関節炎のような痛みがありました。進行とともに、私は全身性のロービング痛、関節の腫れ、筋肉の脱力と損傷、疲労、体重減少、発熱などに悩まされました。そして発疹、しびれ、痰の中の咳、肺の中に浸潤した後、ついにEGPAと診断されました。」
ジェニーさん
「EGPAと診断される前に私はひどい喘息に苦しんでいました。そして、症状が悪化していった時、主治医がクイーンアレクサンドラ病院を紹介してくれました。その頃継続的な胸部感染症を抱えており、喘息を管理するのに本当に苦労していました。そしてクイーンアレクサンドラ病院でやっとEGPAと診断されました。」
ジェインさん
「血管炎を持つ多くの人々と同様に、EGPAと診断される前からかなり長い間病気でした。血管炎は非常に多くの症状で現れることがあるので、診断は困難でした。私は多くの異なる専門家に会いましたが、どの医者も私の症状から結論が出せませんでした。 私は遅発型喘息のための呼吸器科医、皮膚の発疹のためのアレルギー専門医および皮膚科医、そして副鼻腔疾患のための耳鼻咽喉科医に診てもらいました。体重が減ったことは喜んでいましたが、体が弱っていてエネルギーが足りないと感じていました。私は絶えず乾いた咳をしていました 。なので夫は、私の咳の音をたどればどこに私がいるか見つけることができると言っていました。私はレイノー症候群を患っていて、冷感,灼熱痛,錯感覚などがありました。
また日本人の患者さんが早期発見できていればとEGPAに悩まされているブログもありますので、是非読んでみてください。
このように喘息などアレルギーをお持ちの方は症状を軽くみず、血液検査を頻繁に行ってください。また他の症状がある方は要注意です。EGPAはまれな病気と言われていますが、その患者数は年々増えています。2016年の11月のニュースレターで喘息は腸環境と深い関係があると書きました。なので、是非食生活の見直し、またお薬や生活習慣についても再検討してみてください。抗生物質を処方されても、本当に必要なのかよく調べてから服用してくださいね!