私のMTHFR遺伝子異変

MTHFR Word Cloud

MTHFRという言葉を聞いた事がありますか? ここ何年かテレビや雑誌で取り上げられています。MTHFRは日本語でメチレンテトラヒドロ葉酸還元酵素と言い、英語のMethylenetetrahydrofolate reductase の頭文字をとってできた言葉です。カタカナの専門用語で少しわかりにくいのですが、MTHFRは メチレンテトラヒドロ葉酸からメチルテトラヒドロ葉酸への変換を触媒しメチレーションの代謝プロセス(葉酸回路)を完了させてくれる酵素です。

ここでちょっとメチレーションについて説明させてください。私たちが食べ物を摂取すると、葉酸回路でメチル基と呼ばれる物質が作られます。メチル基は、炭素原子(C)1つに水素原子(H)3つが結合した構造を取っています。メチル基が他の物質に結合することをメチル化(=メチレーション)といいます。メチレーションは体のあらゆる細胞や組織で起こる非常に重要な化学反応です。e383a1e38381e382aae3838be383b3

メチレーションは、葉酸、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、セリンおよびコリンを含むいくつかの重要な栄養素の適切な供給に大きく依存しています。そしてこれらの栄養素が不足すると、メチレーションの不均衡は発生してしまいます。メチレーションはDNAやRNAの合成や修復を行ったり、癌、認知症、心臓病などに関連して血管を損傷する可能性がある不健康な化合物であるホモシステインをコントロールしたり、化学物質や体内毒素を解毒、気分の調整を助け、また炎症を抑えるのを助けるなど、実に多彩な役割を果たしているのです。

 

MTHFR遺伝子変異があるとどうなるのか?

MTHFR遺伝子変異があると、その重要な酵素を作るための指示が送れなくなり、葉酸を「メチルテトラヒドロ葉酸」に変えるメチレーションのプロセスが弱められてしまうのです。メチレーションは私たちの体で1秒間に10億回以上起こっており、メチレーションがうまく機能していないと、色々と健康に悪影響を及ぼす可能性が出てきます。多くの科学的研究で、MTHFR変異が以下のような多因子性疾患を発生させると発表しています。

心臓脳血管
神経変性疾患
自己免疫疾患
糖尿病
神経精神障害
腎疾患

先天性欠損症

 

MTHFR遺伝子変異の種類

誰もが2つのMTHFR遺伝子を持っています。1つは母親から受け継がれたもので、もう1つは父親から受け継がれたものです。変異は一方または両方のMTHFR遺伝子に発生する可能性があり、研究者は少なくとも30種類ほどあると疑っています。MTHFR遺伝子変異で頻繁に確認されるのが、MTHFR遺伝子の塩基番号677と塩基番号1298です。MTHFR突然変異には突然変異対立遺伝子が一つあるヘテロ接合型と、突然変異対立遺伝子2つのコピーがあるホモ接合型があり、ヘテロ接合型を2つ持つ人もいます。そしてホモ接合型またはヘテロ接合型を2つ持つ人は健康に悪影響を及ぼす可能性が倍以上高いと言われています。下記に確認されているパターンを表示してみました。

MTHFR C677C = 正常
MTHFR C677T = ヘテロ接合型(1つの変異)
MTHFR T677T = ホモ接合型(2つの変異)
MTHFR A1298A = 正常
MTHFR A1298C = ヘテロ接合型(1つの変異)
MTHFR C1298C = ホモ接合型(2つの変異)
MTHFR C677T + MTHFR A1298C = 677番と1298番それぞれに遺伝子変異が1つずつ発現:複合ヘテロ接合体

 

MTHFR遺伝子変異は珍しいの?

実はそんなに珍しいことではないのです。こ の 異変 の 頻 度 は 人種に よ り変動 が あ りますが、日本 人 で は比 較的 多 く存在す ると言われています。ある研究で日本人 の「ヘテロCT型またはAC型」の変異率は39%で「ホモTT型またはCC型」は15%と出ました。別のサイトでは約70%の人がヘテロ型またはホモ型のいずれかを持っていると述べています。しかし、通常の健康診断では検査しないので、殆どの人がMTHFR遺伝子変異を持っているとは認識していません。そしてもし自分が持っているとしたら、両親、子供、兄弟姉妹など、家族のだれかが持っている可能性があります。

 

私の検査結果は

私の検査結果では677番と1298番それぞれに遺伝子変異が1つずつ発現している複合ヘテロ接合体と判明されました。調べる限りA1298Cのみのヘテロ接合型を持つ人はそんなに健康に悪さをしないようですが、私は複合型とわかり、一般の正常な人より十分な注意が必要なんだと気づかされました。MTHFR遺伝子変異を持つ人は高ホモシステインが見られ、心臓血管疾患への心配があると言われていますが、幸いにも私の数値は正常でした。また他の心臓疾患に関連する数値も大丈夫でした。

しかし、抗核抗体(ANA)と呼ばれる検査では陽性とでました。これはピンポイントで病名を判断することはできませんが、自己免疫疾患を持っていると判明できます。上記のMTHFR遺伝子変異による疾患にもありますように、自己免疫疾患の要素を持って生まれてきたわけです。そして私の家族は自己免疫疾患を持つ人が多いので、きっとこのMTHFR遺伝子変異も持っているのではないかと思います。

そしてこの検査で今まで不明であった事が解明されました。それはビタミンB12の数値です。過去の血液検査でビタミンB12の数値がとても高く(正常値は700-900 pg/mlなのに、1983 pg/mlまであった)、原因がわかりませんでした。通常のお医者さんはこの高い数値を気にすることもせず、また質問しても「わからない」という返答でした。ビタミンB12で問題になるのはその数値が低い時で、高いことに関してはネットで調べてもあまりでてきません。また正常値ではあるのですが、葉酸の値も高いレベルにありました。これはMTHFR遺伝子変異がある為、メチル化されていないビタミンB12と葉酸が血流中に蓄積して毒性になり、体が必要とする形態に変換されないままになっているのです。

 

次のステップ

乳がんと卵巣がんのリスクを特に著しく高めると言われるBRCA遺伝子について以前お話ししましたが、遺伝子のみで人の健康状態は決められません。食事や生活習慣の改善をすることによって遺伝子発現を変えることは可能なのです。ホリステックヘルスカウンセラーとして食事や生活習慣についてはより注意を払ってきましたが、自分の身体に合わないサプリメントを服用していた可能性が高いことがわかりました。なので、身体に合ったサプリメント探しが今後必要となります。体質は本当に1人1人違うので、どれがいいとお勧めはできませんが、今回引っかかった葉酸とB12についてNGのものをお伝えします。

葉酸:通常 販売されている葉酸(Folic Acid)は完全な人工物で、アメリカではパンやシリアルにも含まれています。『妊婦にとって葉酸は必要不可欠!』『奇形児を防ぐために葉酸を!』と妊娠するとすぐに産婦人科の先生は葉酸を飲むように言いますが、これは危険性もあるのです。ほうれん草やケールからとれる自然の葉酸塩と葉酸では化学的構造も異なれば、代謝経路も異なり、代謝されなかった葉酸は有害物質として蓄積され、健全な生体活動を阻止する大きな障害となるのです。そして近年の研究では”未代謝のまま残留した葉酸” が蓄積すると癌引き起こすことが報告されています。

B12:シアノコバラミンは一般的にB12のサプリメントに使われる自然界には存在しない人工化合物です。人体の代謝における活性型ビタミンB12はメチルコバラミンと5-デオキシアデノコバラミンでそのまま体内で働きます。シアノコバラミンは毒性のあるシアン化合物が加えられています。シアン化物はごく微量なので、人体に影響はないと言われていますが、解毒作用が必要になります。従い、腎臓の弱い人や腎臓病を持つ人はシアノコバラミンの服用は避けた方がよいと言われています。また私のようにMTHFR遺伝子変異を持つ人はこの人工化合物のB12を体内で代謝できるように分解するのが困難になり、血中に残ってしまうようです。

 

MTHFR遺伝子変異の検査は受けるべき?

MTHFR遺伝子変異の検査はアメリカの殆どの健康保険でカバーされるので、受けることをお勧めします。また23andMeというグーグルが出資している遺伝子検査を使う人もいます。身体になんらかの支障を感じているが、どの医者にいっても不明のままだとしたら、一度調べてみる価値はあると思いますよ。ベン・リンチ博士によるMTHFRやメチレーションに関するサイトが日本語版でもありますので、是非参考にしてみてください。

参考文献

https://www.revolutionhealth.org/what-is-methylation-and-why-should-you-care/

https://www.fxmedicine.com.au/blog-post/what-methylation

https://mthfrgenesupport.com/types-of-mthfr-mutations/

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12673793

https://chriskresser.com/folate-vs-folic-acid/

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17617936

https://www.dietvsdisease.org/mthfr-c677t-a1298c-mutation/

http://cebp.aacrjournals.org/content/17/9/2220

https://journals.sagepub.com/doi/abs/10.1177/2326409816661357

https://academic.oup.com/jnci/article/101/6/432/997701

https://www.livestrong.com/article/562157-kidneys-b12/

https://eiyouryouhou.jp/treatment-plan/epigenetics/what-is-methylation

https://www.jstage.jst.go.jp/article/vso/87/8/87_KJ00008826040/_pdf

https://www.herseries.co.jp/wrk/yousan/

https://kotobank.jp/word/%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%82%B3%E3%83%90%E3%83%A9%E3%83%9F%E3%83%B3-71728

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