喘息をおもちですか?

asthma-fb私が子供の頃「喘息持ち」と聞くとテレビドラマの見過ぎなのか、かよわい女性がなり、不治の病だと思っていました。東京育ちで光化学スモックがでたりもしていたのに地元には喘息の子供はいませんでした。ところが、大人になって仕事をするようになり、ある日健康的で運動神経の良さそうな若い同僚の男性が突然の喘息発作で仕事場で倒れてしまいました。私は「何故?」と信じられない気持ちで救急隊が来るのを待っていました。現在アメリカでは12人に1人の割合(約250万人)で喘息患者がいます。(1) そして日本では厚生省の調査によると約120万人(平成26年時点)という数字が出されています。(2)

日本も含めて喘息患者は世界的に増加しており、様々な製薬が発売されています。多くの研究者たちは色々な環境的要因がこの増加に影響していると考えています。この環境的要因には衛生面での改善、寄生虫感染の根絶、家庭の暖房や換気の変化、生活習慣の変化による身体活動の低下や食生活の変化などが含まれます。 (3)

機能的医学の医師達は喘息は炎症性腸疾患であると考えており、まずは患者の腸を調べます。喘息は免疫/炎症反応を調節する役割をもつ腸内細菌叢の変化に関連しています。機能的医学の第1人者の1人であるマーク・ハイマン医師はご本人のサイトで喘息患者のこんなエピソードを話しています。ハイマン医師を訪れたある42歳の女性は喘息を含めた様々なアレルギー症状を緩和するために42種類ものお薬を処方され(著名な医師達に)摂取していました。その患者さんにハイマン医師は何が彼女の免疫系を刺激しているかを正確に理解するためにいくつかの検査をしました。食物アレルギー、環境アレルゲン、毒素またはカビなどが原因なのか?また 患者の腸内の細菌や微生物に何か問題はあるのか?など。その検査の結果、ハイマン医師はこの患者さんはセリアック病になっており、それが原因で喘息等のアレルギー症状が出ていたこことを解明しました。そこでハイマン医師は患者さんの腸内を掃除し、良い細菌を入れてあげました。すると6か月後にはこの患者さんは全てのお薬をやめることができ、また喘息を含めたすべてのアレルギー症状はなくなったのです。凄いことですよね!(4)

実は腸と喘息の関係は今までに沢山の研究がされているのです。そして今年9月にネイチャーメディスン英国医学誌に1ヶ月齢の子供の中に存在する異常な腸内微生物群集は炎症を促進し、その結果、2歳までにアレルギーの発症リスクそして4歳までに喘息になるリスクはほぼ3倍に上昇するという研究が発表されました。このハイリスクグループの乳児は、4種類の特定の細菌が低下していること、また異常に高いレベルの特定の常在菌類(カンジダなど)を有しており、免疫細胞機能を不全にさせてしまう特定の脂質代謝物も多いことがわかったのです。(5,6)

今回の研究では関連性について調査されていませんが、母親が同じ腸内細菌を保有しているかどうかの検査(妊娠中に抗生物質を摂取したか)や、経膣分娩か帝王切開かといった出産方法、授乳が粉ミルクか母乳かなど、が一因となった可能性があると関係者達は考えています。ある研究ではこれらの現代的な実践によって、元々存在する微生物の種類が50%まで減ったと言われています。なので、この研究チームは今後このような要因がどのように腸内細菌に影響するのかを調べていきたいと述べています。(6)

さあ、それでは喘息を改善するのに、どうしたらよいのかハイマン医師のお勧めの方法をあげてみました。

  • 最も一般的な食物アレルゲンを排除するための「抜き」ダイエットを行います。アレルゲンの多いグルテンや乳製品の除外は絶対です。
  • 食品添加物、農薬、カビ、また公害などの有害物を除きましょう。
  • 抗真菌剤と言われるハーブ(オレガノ、ニンニク、クローブ)を取りましょう。
  • プロバイオティクス、EPAやDHAなどの「長鎖オメガ-3脂肪酸」、そして亜鉛クエン酸塩も必要です。(上記で出てきた4種類の細菌はフィーカリバクテリウム(Faecalibacterium)、ラクノスピラ(Lachnospira)、ベイロネラ(Veillonella)、ロシア(Rothia)です。) (4)

また 鍼士で機能的医学の開業医であるクリス・クレサーさんのアレルギー治療のブログも興味深いので、是非読んでみてください。

今後妊娠を考えてらっしゃる女性には是非腸内をきれいにしてできるだけ抗生物質をとらないようにしましょう。そして自然分娩でお産し、栄養たっぷりの母乳をあげるように心がけください。生まれてくるお子さんはアレルギーや喘息で悩まないですむと思いますよ。それからもうひとつ、犬と一緒に育ったお子さんは喘息になる確率が非常にすくないそうです。犬好きの方は是非考慮してみてください。

参考資料

  1. https://www.cdc.gov/vitalsigns/asthma/
  2. http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10905100…/0000111693.pdf
  3. http://www.uptodate.com/contents/increasing-prevalence-of-asthma-and-allergic-rhinitis-and-the-role-of-environmental-factors
  4. http://drhyman.com/blog/2013/09/17/breathe-easy-addressing-root-causes-asthma/
  5. http://www.the-scientist.com/?articles.view/articleNo/44143/title/Gut-Bacteria-Linked-to-Asthma-Risk/
  6. http://www.the-scientist.com/?articles.view/articleNo/47008/title/Neonatal-Gut-Bacteria-Might-Promote-Asthma/

 

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