骨付きの肉、魚介類で出汁をとるのは世界各地でその国の郷土料理として存在します。日本では昔から鯛(その他の魚)のあら汁が代表的です。貝や鳥の足などを使ったスープは中国でも、カリブでは牛の足のスープ、韓国ではソルロンタンが有名ですね。そしてアメリカと言えば「ユダヤ人のペニシリン」とも呼ばれるチキン・スープ。このように古くから骨を煮込んだスープは各家庭で作られ、食卓にならんでいました。そして今本格的なボーンブロス(骨煮込みスープ)はその栄養価が見直されています。
骨から作られたスープはゼラチンが豊富なため、手術後の、赤痢、がんおよび他の病気で痩せてしまった患者たちの回復期の食事に加えると効果的で必要な完全タンパク質の量を補ってくれます、またゼラチンは腸管の粘膜の内側を覆って、摂取物による有害な作用から守ります。過敏性腸症候群と呼ばれる「腸カタル」、粘膜の炎症の人々にゼラチンが勧められています。そしてしっかり抽出されたアミノ酸特にグリシン、プロリン、アルギニンが炎症を抑えるのでアレルギーや関節炎にも効果があります。さらにデトックス効果やドーパミンを増やす作用もあるので、摂取しない理由はなしという優れものです。
スープに使う骨はなんでもいいですが、首、足、関節など軟骨が含まれている部分が適しています。そして一番大切なのがその質。せっかくよい栄養素を摂取するのに、成長ホルモンや遺伝子組み換え、そして抗生物質などの薬物がたっぷりの食材は避けてください。肉だったらGrass Fed, Pasture Raisedという牧草地で育てられた動物、魚であれば天然ものを使ってください。
材料:
にんじん 中3本 ぶつ切り
セロリ 3本 ぶつ切り
牛の骨 3パウンド
タームリック 小さじ1/4
海塩 小さじ1/2
コリアンダー 小さじ1/4
アップルサイダービネガー 小さじ1から2
月桂樹の葉 2枚
乾燥パセリ お好みで
乾燥ディル お好みで
Grass Fed無塩バター (お好みで)
作り方
- 大きなスープなべに骨を炒め、焼き色がついたらセロリとにんじんを入れ、さらに炒める。
- 具がかぶるくらい水をいれ、リンゴ酢(栄養素を引き出すため)、タームリック、海塩、コリアンダーをいれる。
- 弱火でぐつぐつと10時間から14時間煮込む。
- 味も色も十分にでたら、野菜、骨、月桂樹の葉をとりだし、濾す。
- 飲む分だけ、スープカップに注ぎバター(小さじ1)を入れてハンドブレンダーでよくかき回し、クリーミーに仕上げる。最後に乾燥パセリと乾燥ディルを入れてできあがり。
コーヒーの代わりとして朝飲むのもGood。
ストックとして別の料理に使いたい場合はその用途および好みによっては塩、タームリック、コリアンダー、月桂樹の葉を使わずに煮込む方が味を調整しやすいです。