ファットフリーの代償

アメリカにはFat-FreeやLow Fat食品が沢山ありますが、FDA(食品医薬品局)はFat-Freeの場合脂肪は1食分あたり0.5グラム以下、Low Fatは1食分3グラム以下と定義しています。マヨネーズを作るには卵、オイル、レモンかお酢、そしてマスタードを使います。ということは殆ど脂肪のみなんですよね、じゃどうやってFat-Freeにするかというと砂糖と炭水化物(スターチ)を大量に使うのです。他のFat-Freeの食品も砂糖、小麦粉、コーンスターチ、塩など別の食品をつかって脂肪分無しという食べ物にしてしまうのです。本当だったら脂肪分がないとまずくて食べれないものも、このような糖分や塩を使って食べやすいようにしてしまいます。なので、カロリー的にはFat-Freeの方が高い食品もあるのです。

お砂糖や炭水化物でLow-Fatにしている食品もありますが、科学的に作られた添加物で脂肪を使わずにこってりした感触をつくってくれる脂肪代用品を多量に使っている食品も数多くあります。よく見かけるのはFat-Freeのチップス。普通は油で揚げて作るチップスですが、Fat-Freeにできるのは脂肪代用品を使っているからです。しかし怖いことに脂肪代用品は食べる量を調整する能力を邪魔してしまい、結果的に「食べすぎ」ることになるのです。それだけが「太る」原因ではなく、ある研究では「ニセモノの脂肪は体の消化および代謝能力を狂わせてしまう。」と述べています。

私たちの体は食べものが口に入ったときにその味と食感をもとに消化の準備をします。なので、消化に時間のかかる甘いものや脂肪の多い食べ物の時は、体は代謝を刺激し、脂肪、カロリー、栄養を消化する沢山の消化酵素を用意しホルモンの分泌を引き起こさせます。

しかし、脂肪代用物が体に入ると体は味覚と食感で「脂肪」と思って準備し始めるのですが、本物の「脂肪」ではないので、体は混乱します。この「混乱」が本当の「脂肪」が入って来たときに消化がうまく作動しなくなってしまうのだそうです。このことを証明する実験がプルドー大学で行われました。オレストラ(ゼロカロリー合成脂肪)入りのポテトチップスをねずみに食べさせてその体重の変化を調べてみたのです。1つのグループのねずみは高脂肪の食事をさせ好きなだけ食べてよい状態にし,一方のねずみのグループは低脂肪の食事をさせました。そして1日に2、3グラムの普通のポテトチップスを高脂肪の餌をたべるねずみのグループに、オレストラいりのポテトチップスを同量低脂肪ダイエットのねずみに与えたのです。すると低脂肪ダイエットのねずみの方が食べる量が多く、体重も増えたという結果がでました。これはどういうことかというと、高脂肪ダイエットのねずみはおなかがいっぱいになると食べるのをやめたのに、オレストラ入りのポテトチップスを与えられた低脂肪ダイエットのねずみは高脂肪のダイエットに食事を切り替えられるといつまでも食べ続けてしまうというのです。これはオレストラが体内にある「満腹」というシグナルを出す機能が正常に動かなくしてしまうからだと研究者は述べていました。

なので、Fat-Free, Low-Fatというラベルに惑わされないように気をつけましょう!結果的に不健康になってしまっては元もこうもありませんからね。良質の脂肪をとることには全く問題ないのですから。

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